事故に関する日本のTVの報道をたくさん見ました。
日曜のサンデーモーニング(関口宏司会)での評論家の論調は安全対策を怠ったJR西日本の怠慢を批判する意見が多数出ました。確かにその通りなのですが、私自身は、少し違った感想を持ちました。それは、事故が起こる原因となった前の駅における列車の90秒の遅れ。それを取り戻そうとした運転手のスピード超過。その背景にはJR西日本が会社の体質として持っていた、安全対策より、スピードアップをし、時間を短縮することにより私鉄への対抗し、利益を上げようとする利益重視の考え方があったと思います。
しかしながら、この事故の原因というよりは奥深い背景には”日本”または”日本人”のものの考え方、日常感覚の問題があると思います。確かにJR西日本の安全運転に関する考え方には問題があると思います。しかし、一方で90秒の遅れに対してもクレームをつける利用者もいると聞いています。
朝日新聞によると、欧米諸国では、90秒の遅れは遅れとは考えられていません。イタリアでは5~15分の遅れではじめて問題にされるということです。ニュースによると、JR西日本では駅での停車位置のオーバーランなどによる時間の遅れを秒単位で報告させ、時間遅れを生じさせた運転手と車掌に反省文を書かせたり、特殊な研修を受けさせたりするそうです。そこまでして、従業員にプレッシャーをかける会社の姿勢にはおどろかされます。
それはともかく、90秒の遅れを取り戻すために制限速度を約40km(70km/hのところを108km/h)オーバーしてでも遅れを取り戻そうとしたことは、それだけ運転手が感じていたプレッシャーが大きかったのだと考えられます。しかし、さらにその背景にはその遅れをJRに対して許さない日本および日本人の感覚があるのではないでしょうか?
ところでアメリカに暮して五年、交通機関に限らず、なにかのサービスが時間どおりすすまないことが日常茶飯事のアメリカでは、少しぐらい時間に遅れることにとやかく言う人は少ないです。もうみんな慣れてしまっているのかあきらめているのかよくわかりませんがきっと国民性なんでしょうね。
さて、サンデーモーニングの評論家のなかで唯一、私の考えと同じ考えを述べてくれんたのは、法政大学教授の田中優子さんでした。他の評論家がJRを批判するのに対して、田中優子さんだけは、日本の社会システムの問題を指摘していました。
田中優子さんの意見。納得です。彼女の専門は江戸時代の研究ですが、もしかしたら江戸時代の日本人って今の私たちとだいぶ違った感覚で生きていたのかも知れませんね。
確かに現代の日本人はすごい。日本の工業製品は品質もいいし、世界に貢献していると思う。そして、日本は経済大国だ。しかし、現在のGDPの伸び率は1%以下、それに対してアメリカは4-5%の経済性著を維持している。果たして、日本のシステム、日本人の考え方は本当にこのままでいいのだろうか?
また、別な見方をすれば、欧米の国々は日本ほどきっちりとしたやり方をしなくても、国としての経済成長は達成してしまう。文化・芸術の面ではまだまだ欧米のレベルが高いと思う。国民の生活もいわゆる精神的な満足感は高いのではないだろうか?
今、日本で感じる日本の閉塞感。でも日本人としては、日本の復活を期待したい。しかし、経済優先の社会から国民優先の社会へお変貌を遂げなければ、日本の更なる発展はないのではないだろうか?
そう考えると、JRの事件もJR西日本の責任を追及するだけではなく、われわれ日本人も日本人の生き方についてもう一度考え直してみてもいいのではないかと思っています。
自分に甘い私は、もうすっかり欧米人のような感覚。もう日本に帰れないかもしれない・・・
Posted by itoq at May 3, 2005 12:12 AMI am very impressed by your homepage and opinions regard the JR accident. While most of the Japanese people intend to be consensus, you are able to give a different point of view. Your children will be proud of you. I hope more Japanese people can hear a different voice and thus open their minds and make the country a better one for the next generations.
Michie