■ New Jerseyってリッチですか?
はい、そのとおりです。
Wikipediaによると、
労働者の平均年収$40,427
世帯の平均年収$55,146
と世帯年収は、全米50週の中では第1位です。(2000年のデータ)
2位 Conneticut $53,935
3位 Maryland $52,868
4位 Alaska $51,571
5位 Massachusetts $50,502
と続き、Californiaは8位、New Yorkは19位です。
しかし、そのNew Jerseyにおける世帯収入の分布は
世帯あたりの収入
$200,000以上 4.3%
$100,000以上 21.4%
ですが
$34,999以下 31.1%
$10,000以下 7%
と、額が2分化しています。
また、世帯収入が低い州は
45位 Oklahoma $33,400
46位 Montana $33,024
47位 Luisiana $32,566
48位 Arkansas $32,182
49位 Mississippi $31,330
50位 West Virginia $29,696
となっています。平均で見る限り、リッチな州のようです。
(続き↓)
■ New Jerseyの貧困地帯
ところが、実態は少し複雑です。
New Jerseyには全米有数の大都市はありませんが、人口の多い順にその人口と平均収入(世帯年収ではなく)を上げると
Newark 273,546 $30,781
Jersey City 240,055 $37,862
Paterson 149,222 $32,778
Elizabeth 120,568 $35,175
と世帯収入は少なく、NJで約700ある市町村のうちで下から20番目ぐらいにこれら4都市は入ってしまいます。
以上のことから収入からみたNJの実態が見えてきます。
1)貧富の差が大きい
2)富裕層は大都市ではなく、環境のよい郊外に住み、貧困層は大都市に集中する
このことはすんでみると明らかで、われわれ、駐在員の間でも上記4都市のようなところには昼間でも近寄ってはいけないと言われています。
ただ、逆に富裕層の住む場所では、若干の人種差別もあり、コミュニティーが日本人に対して少し冷たい場合もあります。
NJの人口密度は、438人/km2で全米の州で1位
広さは、19,231km2(東京都の約10倍)
人口は、8,414,350人
ちなみに日本の人口密度は約330人/km2なので、NJの方が日本より過密です。
■ すでに10ヶ月が経ちました
日本のTVを海外で見るプロジェクトをはじめてすでに10ヶ月以上が経ちました。
当初心配いていたシステムのトラブルがほとんどなかったことには驚いています。実際、10ヶ月間で日本の実家の父にPCのリセットを頼んだのは1どだけです。(それもしなくてもいい事をNJからリモートでやろうとしたため)ともかく、ハードとソフトの組み合わせが良かったのではないかと思い、幸運に感謝しています。
ホームページのアクセスも2000件(2重カウント制限)を超えているので、興味をもっている人がそれだけいたと言うことだと思います。
■ CMカット
現在、日本のTV番組を録画してアメリカで見ると同時にアメリカの番組はHDDレコーダーを用いてみています。単純に便利になったなぁと言う感想がありますが、TVというメディア=媒体とそのビジネスモデルの崩壊が各所で取り上げるようにこんなことしていていいの?と正直思うこともあります。
言うまでもなく民放の収入源はコマーシャルです。でも、それを録画して瞬時にCMカットまたはスキップできるようになれば視聴者はCMを見なくなり高い広告料をスポンサーが放送局に払う意味がなくなります。放送局は相当危機感を持っているのではないでしょうか?
■ TVと言うメディア
しかしながら、利用者として放送局のビジネスモデルのことを心配する前に、放送局自身が予想されていた変化の前にあまりにも動きが遅いことにも驚かされます。
最近ニュースで取り上げられ、社会問題になっているTBSと楽天、フジとライブドアの買収の問題の中で放送局側のコメントに
”インターネットの会社が何をしようとしているのかがわからない?”
といった意見が聞かれますが、”そんなこともわからないのか!!”といいたくなります。
これまで、一方通行で垂れ流しであったTV放送は、TV受像機だけがコンテンツを楽しむ手段で、視聴者が簡単に好きな時間に好きな部分をだけを見る方法がなかったから、仕方なしに、放送局の設定した時間にTV番組を見ていたわけです。(VHSビデオでの録画程度のことはできていましたが。)
つまり、番組の途中でCMが入ったとしてもただで興味深い番組が、TVを買うだけで見られるのだから、TVを見ていたわけです。別な見方をすれば、CMが入っていても見ざるを得なかったわけです。TV=電波を媒体(メディア)とするサービスは、一方的で放送局主体ではあったけどそういう理由で存在価値があったのだと思います。
すなわち、HDDレコーダーなどが一般的になることにより、TVという媒体(メディア)は部分的に終わりを迎えようとしているのだ思います。(ニュース等の即時性のあるコンテンツに関しては録画は一般的になりにくいと思います。)
■ デジタル・メディア
人間の歴史を見れば数多くの情報とメディアの変遷がたったことが思う。
音声
レコード、CD、iPod
文字
紙、PC(ワープロデータ)
映画等の画像
フィルム、テープ、DVD、デジタルビデオプレーヤー
放送
電波、インターネット
ともかく、あらゆるコンテンツがデジタルで処理される時代に、放送局がインターネットに強い会社と統合するのは自然な流れの気がするけどなぁ。
Appleが新しいiPodを発表した。
Videoが見れるiPod。これだけのコンセプトでは別にたいしたことはではない。他社にだって同じようなものを出している。
iPodが優れているのはiTuneMusicStoreで音楽、これからは動画も買える(ダウンロードできる)事だと思う。
これからは映画もダウンロードして見る時代?ふーん??でも実際にはまだ映画会社からの映画ファイルの供給なないようだ。かろうじてSteve Jobsが経営するPIXERのアニメーションぐらいのようである。
でも、これはいい!!と思ったサービスもあった。なんとABC放送のドラマが放送の翌日に$1.99でiTMSからダウンロードできる。これは便利だと思う。録画予約をすることなく、見逃したドラマが見れる。まさにデジタル社会ならではサービスだ。
さて、個人的には大のAppleファンである。(最近は少し軟弱ではあるが、依然として家のメインのマシンはAppleである。)自分なりにAppleの魅力について考えてみると、”アナログとデジタルの変換が上手な会社”という評価ができると思う。
AppleのマシンはMacintoshから使っているが(AppleIIとかの時代は知らない)とにかく、Macは人間とコンピュータのインターフェースが良い。今から15年ぐらい前、MS-DOS全盛の時代、自分もPC-98を使いまくっていた。いわゆるconfig.sysをいかに極めるかが、PCにどれだけ精通しているかと言う時代があった。
そんなときにたまたま触ったMac(多分SEとかPlus)が単にsystemフォルダーにアイコン(ファイル)をドロップすればどんな周辺機器でも接続できてしまったことには大きな衝撃を受けた。
MS-DOSもMacOSももちろんどちらもパソコンのOSだからデジタルに技術なのだが、人間が仕事や趣味にパソコンを使う作業はファイルを作る、変更する、削除する、周辺機器をつなぐ、プリントアウトをすることなどは、広義のアナログ作業である。それをパソコンを用いてデジタル処理する作業に関して、MS-DOSとMacOSのどちらが人間にとって直感的でやりやすかったかは言うまでもなくMacOSの勝ちだった。
Appleが、MacやiPodで示してくれたのは、そんなアナログ・デジタルの変換に関する勘所だったと思う。
さて、現在、そんな、Appleのおかげで業績が悪化している日本の大企業がある。
いわずとしれたソニーである。
個人的にソニーを評価すると、、”アナログとデジタルの変換が下手な会社”と言うことになる。
ここでいうデジタルとは、デジタルの技術と言うことではない。デジタルのビジネスと言うことだ。つまり、”アナログのビジネスをデジタルのビジネスに変換するのが下手”と言うことである。
では、最近ソニーが失敗したアナログからデジタルへの変化とは?
1)液晶、プラズマディスプレイの開発を中止して、ブラウン管と有機ELディスプレイをメインにおいた。
2)デジタルミュージックプレーヤーでMP3対応をしなかった。インターネットのミュージックストアの立ち上げが遅れた。
などである。
1)と2)どちらにも共通することは、過去のアナログ技術での成功体験が足かせとなりデジタル変換のポイントをはずしてしまったことではないかと考える。
つまり、1)で言えば、トリニトロンモニターという、他社を圧倒する画質有利な技術ももっていたため、液晶やプラズマといった、ブラウン管よりも低画質なディスプレーを開発することはソニーのプライドが許さなかった。結果としてブラウン管へのこだわりと高画質がウリの有機ELに資源を集中して現在の大画面、デジタルというディスプレーのトレンドにのることができなかった。アナログ技術をデジタル技術で置き換えるとき、どの手段をとるかという選択。
2)について言えば、ウォークマン&CDで成功体験から音質の悪いMP3ファーマットを採用することなどソニーのプライドが許さなかった。その上、自社でレコード会社を持っているため、著作権の問題を心配してインターネットのミュージックストアを立ち上げることになにか積極的になれなかった。
確かに過去にソニーの華やかな時代があった。まさにそれは、アナログ・エレクトロニクスの時代だと思う。
すなわち、ソニーには他社にない、高音質、高画質、小型、完成度の高いデザイン、高品質な商品があった。
さて、時代はデジタルの時代となった。
デジタル時代とは、これまで音楽、画像などをデジタル情報として扱う時代です。ソニーはデジダル時代においても、高音質、高画質にこだわりつづけた。しかし、技術的に言えば現在のデジタル技術をもってしても過去のアナログ技術の品質を保てないことがほとんどである。
たとえば、
デジカメの画像&インクジェットプリンター vs フィルム&銀鉛写真
CD vs 高温質なアナログ録音
DVD vs 劇場クラスの映画
などです。
いかにデジタル技術を駆使しても、有限なデジタルビット数で表現できないアナログの領域がある。それが現実。
であれば、そこにこだわり突き詰めようとしたのがソニーと割り切ったApple、勝負はAppleにあったと思う。
今のデジタル時代では、デジタル化により、コンテンツの価値が急速に低下しているようですが、デジタル化され、配信されることにより多くの人が簡単に手にすることが可能となった。結果的にはかえって価値が高まっているかもしれないと思う。
つまり、アナログデータをどこまで忠実にデジタル化するかはその後の使われ方、受けてが要望している品質レベルで最適化しないといけないのだと思う。
デジタル音楽プレーヤーの音質は、MP3で十分なのか?それとCDレベルが求められたいるのか?MP3とCDデータの配信、ダウンロードのしやすさはどちらがユーザに受け入れられるか?と言うところだと思う。
ちなみに、新型のVIDEO iPod(30GB)にはMPEG4の動画が150時間保存できます。
ソニーのビデオプレーヤー(20GB)にはMPEG1の動画が31時間保存できます。
ソニーのプレーヤーにはDVD同等のMPEG2のファイル再生もできます。しかし、ソニーには動画に関して、ミュージックストアのような仕組みはありません。
今後どのような変化が生じるかはわかりませんが、デジタル技術の付き合い方難しいですね。